慰安婦決議案採択 米下院
信じがたいことだが、慰安婦決議案が米下院で通ってしまった。 今に始まったことじゃないが、自分が正義を気取るためなら真偽を問わず相手に飛びかかるアメリカのこの偽善体質にはほんと反吐が出る。
それにしても、中国の今回の作戦は、実に狡猾だった。 真偽不明の個別の事例を基に国家による大犯罪話を創作し、日本に否定させた上で、部分否定を全否定と歪曲解釈しアメリカをけしかける。 ストーリーには、連合国側の人間が被害者の既に決着している事例も含まれているから、アメリカも否定を見過ごせない。 結果、決議案を通し、日本の威信を失墜させると同時に日米を対立させることにも見事成功したわけだ。 朝鮮人だけで騒いでいただけの頃とは次元が違う。
で、今後の日本の対応だが、決議案が通ってしまった以上、当然反論はしなければならない。 でもそのやり方が問題だ。
まず絶対やってはいけないのは、アメリカの原爆使用や中国の侵略・虐殺を取り上げて日本だけが非難されるいわれはないと主張する論法だ。 今回の決議案はフィクションなのに、事実と比較してしまっては、我々自ら決議案を事実へと昇格させることになってしまう。 それでは中国の思うつぼだ。
比較したいのなら、フィクションを持ってこなければいけない。 例えば、在日米軍兵士の犯罪を根拠に挙げて、「この決議案の論法で行くと、在日米軍は日本で数万人の民間人を組織的に虐殺したという事件もでっち上げられることになるぞ」のようにだ。(中国の場合、事実ばかりだからフィクションの例を挙げづらい・・・) そうすれば、一部のアメリカ人は決議案のおかしさに気付いてくれるかも知れない。
ただ、どんなに反論しても、それだけではこの問題は決して解決しない。 中国にとって、慰安婦問題なんて手段のひとつにすぎず、本当の目的は、日本の威信の失墜と日米の対立によって相対的に自国の地位を上げることにある。 だから、連中は、日本にどんなに論破されても論点をすり替えながら騒ぎ続け、「Japanese sex slave」という単語の定着を図ってくる。 これを根本的に解決するためには、反論とは別に、発生源を黙らせるための別の手も同時に打たねばならない。
方法は色々ある。 例えば、直接的な方法として、米国内の中国・朝鮮系移民の勢力が強い地域で中国・朝鮮に対するネガティブキャンペーンを行い、マイク・ホンダのような議員を落選させるってのも手だろう。 あるいは、人身売買問題や毒入り食品問題のような中国のマイナスイメージを世界中に大々的に広め、中国がヒイヒイ言ったところで「お互い矛を収めましょう」と提案するのも手だろう。 とにかく政府には、この問題に積極的・攻撃的に対処してもらいたい。 戦争放棄しているからと言って、外交・情報戦まで放棄する必要はない。 むしろ戦争放棄しているからこそ、外交・情報戦には絶対負けないようにしてもらいたい。